大原小旅行

京都は三方を山に囲まれた山紫水明の地。街中は自転車で移動できるし、ちょっと頑張れば山にたどりつくので、本日は大原の地へ、新自転車で行くことにした。

行きは賀茂川を北上し、市原、静原を抜けていく。松ぼっくりや松葉も拾いつつのろのろ、坂道になるとギヤ・チェンジ。戦隊ロボ合体!という優越感が心を占める。

静原にはまっすぐの桜道と田んぼがあって、かの「未来くん※」がいまだ鎮座していることも手伝い、時間の流れがゆったりしている印象を受けた。(道連れのモモヒキ氏が「ここに住みたいなー」と言っていたため帰宅後検索したところアパート件数はもちろん0件であった。)
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そうしてその内に山道は険しくなり、変速4はついに変速1に下降…こいでもこいでもナメクジが這うようなのろさ。サドルが実に硬くて、尻の方がサドルにクッションにされているような理不尽な気持ちが広がり、ついには自転車を降りて歩くことにした。あとで調べたところ、ここは江文峠という名で納得した。峠を越えれば、マッハで坂道を滑り落ちていく。風切る速さに胸がときめく。
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そうして、大原へ。今回は「大原の里」で五右衛門風呂に入り、自家製味噌鍋に舌鼓をうち、昼寝をして、のんびり。

帰りはシンプルに国道の坂道をシャーッと降りてきた。今日の移動距離は30km。今までバスでしか行けないと思い込んでいた大原の地が脳内で地続きになってよかった。
ただし尻の痛み心翌日までも残りけり。

※「未来くん」とは;昭和63年京都国体のマスコット。全盛期には京都駅前に鎮座していたそうだが、今はほぼ忘れられている。牛若丸を模した点では「京の年金丸」に等しい。グレゴリ青山の『ナマの京都』では未来くんが京都を案内するという切ない漫画があって、私は前日立ち読みしたため未来くんの存在を知っていた。