恋する前置詞

sonnakonna2010-03-31

桃満開の御所をぬけて、今宵堂さんの展示会『恋する前置詞〜酒器で学ぶ英単語〜』に行ってきた。

酒器 今宵堂さんは近所に住む陶芸家のご夫婦。昨年末に開催された『晩酌のすゝめ展』では、盃将棋をはじめ、それぞれの酒器に小さないわくがあるなどして、器を通した遊び心・ふざけ心に心憎いほど楽しませてもらった。

しかし今回の英語との掛け合わせ展はちと無理があるんじゃないかしら、とDMを見てもまだ思っていたが、現場にてそれは払拭された。
ギャラリーの小さな白い部屋に、一単語(前置詞)ごとに恋のフレーズとそれを演出する酒器がずらり、全部で26前置詞が並ぶ。

例えばacrossだと"You walk across this way every day. You look ahead, not at me"とあり、大きさと深さの異なる2つの酒器に足跡がてんてんてん。なんとも叙情的で泣けてくるではないですか。
その他にも注ぎ口がハートになっている徳利(in)や、男性器を型どった徳利(as)、銀のハートが突き抜けている盃(through)など、ちょっとお家において誰かに語りたくなる酒器がてんこもり。手にとって眺めて読んで楽しむ体感型アミューズメントパークであったよ。

年末、ヤムヤム・インタビュー同行時、今宵堂さんが「やきものというメディアを通して表現する」と話していて聞き間違いかと思ったが、本展示会で改めてそれを実感した。

ちなみに今日23時まで。今回は売るより展示が目的だそうで、価格設定は一単語2千円という丼勘定だが、ほとんどが1点ものでほとんどが売約済み。恋の水先案内人として好青年の英語講師さんもいらっしゃるかも。会場のハロー画廊、今宵堂さん風に「ハロー」と省略するとツウでしょう(私にとってはハローワークを意味しますが)。