愛宕山

ふと思い立って、新緑まぶしい愛宕山(京都で一番高い924m)にのぼってきた。

今回は元同僚のキリギリス氏も道連れにしたのだが、行く直前も「眠れなかったしやめよかな」と面倒くさがり屋が顔をもたげていたし、登りはじめの洗礼を直に受けて「しんどいですゎー」と腰をおろしてばかり。これは厳しいかしらと案じたが、腰をおろすと余計に疲れるという豆知識を伝えた後は、人が変わってせっせと歩き続け、眺望にも目をくれず誰よりも早く山頂にたどり着いていた。話を聞くと、途中で「引き返すには登りすぎた」ことに気がついてギブアップをあきらめたそうな。下界への未練を断った者は強し。

さて山頂の愛宕神社にはグッズが増えていて、「愛宕神社防犯ブザー」など防犯ブザーに札を貼っただけに見えるが、ここまで来ないと入手できないと思うと財布のヒモがゆるみかける。そのような私を見かねたのか、キリギリス氏が「御守神殿」という狭い家にはもってこいのプチ神棚を「婚約のお祝いに」とプレゼントしてくれた。

ハテ婚約とはいかに――。先日両親にあいさつをしたのだが、それが婚約だったのか。ともあれ御守神殿があれば新婚約生活は火難に見舞われることなく平穏無事であろう。めでたし、すがすがし。
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