青春 c/w 冬虫夏草

冷たい雨がずっと続いた今週でも、もっとも冷え込んだ昨日、鴨川ほとりで訓練校の飲み会が催された。

ふだんは恋人たちが等間隔に並ぶ鴨川にも昨日は人影なく、暗雲垂れ込める灰色のなか、かつて要人の首がさらされたところで、持ち寄ったアテや酒を広げて、若人たちがギターを弾きならし歌をうたった。
♪東京へはもう何度も行きましたね 君の住む美しき都 も京都の鴨川では味わい深さ一層。


さて青カビ山羊チーズとバゲットを出したら自然に老成した人が集まり、若いスナックチームと一線画したのであるが、さらに我ら発酵チームには、例のきのこライターさんから「冬虫夏草」がふるまわれた。

キノコに寄生された幼虫のなれのはては実に生々しく、そのまわりには白いもわっとした物体が多数浮かんでいる…視覚から生じるさまざまな感情を抑えて、せっかくだからの一念で汁をすすってみると、わりと風味がよい。
「冬は虫の姿で、夏は草になる」という名前の由来もメルヘンに満ちていてかわいいじゃないか。

途中から雨が降って散々だったが、京都の学生気分も冬虫夏草も味わえて、コクのある飲み会であったことよ。