かちかち山

お伽草紙 (新潮文庫)あけましておめでとうございます。

新年は金沢の実家で迎えた。初詣の白山比竎神社にて「非常な危険や困難に遭う時である」という厳しいおみくじ読みながら焚き火にあたっていたところ、ツレのズボンが焼けるという火難が早速ふりそそいだ。
遠くにいた父からも煙が立ち上るズボンが見えたという。
アツイアツイと阿鼻叫喚のツレのズボンを雪で鎮火するも5cmほどの穴があいてしまった。 股引を履いていたので火傷はしなかったのが幸い(股引越しで熱さに気づくのが遅れたともいえるが)。

沈黙を破りツレがげらげら笑ったので、皆で笑って茶番劇はちゃんちゃんと幕を閉じた。こういうときに笑う人でよかった、と家族みなが思い、『かちかち山』みたいやじー、などと言って茶番の余韻は正月中続いたのでありましたとさ。

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その後、そういや『かちかち山』って兎が登場していたなーと思い起こし、賀状の図案にどうかと『お伽草子』を読み始めた。婆汁の共食いに溺死…と陰惨極まりない話なのであるが、おみくじによると私は更に「水難、盗難、病難、色情難」に気をつけねばならないようなので(なんという厳しさ!)、狸があまり他人事ではないのであった。