イビキを止めるの術

旦那はんが筋トレをはじめてから、毎晩のイビキがぴたりとやんだ。
最近肥えてきた旦那はん、なるほど、イビキは豚化の第一歩であったか。あやうかった。


かつて日々の轟音イビキに慣れなかった頃、よく「イビキを止めるの術」を使ったものだ。
よくイビキがうるさいといって、イビキ人の枕を低くしたり、または、起こしたりする対策を見かけるが、効果は低いよう。私の術は簡単で効果大。ただ、ささやくように「イビキかいているよ」と伝えるだけで、イビキ人を起こすことなくイビキをとめることができるのだ。
おそらく無意識門番みたいな部署がうまいことやってくれているのであろう。

あまりに効果がすごかったので、最近は「なじみのない声でも効果はあるか」について検証している。イビキをかいている知らない人に先の術を施すという簡単な実験だが、なかなか難しい。
まず「イビキをかいている知らない人」は朝の通勤電車にたくさんいるものの、その者の隣に座れる確立は低い。また機会に恵まれても、ささやき声のさじ加減が難しい。車内の様々なノイズよりは大きく、かつ、その者を起こしたり近隣の者に怪しまれたりしない音量。奇人とみなされぬことが念頭にあって、なかなかつまみを大にできない。